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母が88歳となった。
米寿のお祝いに母の住む長野へ。

少し、話しがトンチンカンになって来た母。
iPad2で教室やパーティーの写真を見せたり、ブログの事を説明したり。
ニコニコして聞いていたが、分かってないだろうな~(^ー^)ノ

ただダンスを頑張っていると聞くと、嬉しそうにする。
僕が大学を卒業する時、冗談半分で言った「プロになろうかな、」に猛反対した母だ。

30歳を前にして、どうしてもダンスしたいと言った時には、
あっさり「好きな様にしなさい。」だった。

ダンスで生きていける事は、母の時代からは想像出来ない様だ。
「何とかやってるよ。」と言うと、「ありがたい事だね~」と言う。

最近見た、「ダンシング・チャップリン」と言う映画で、主役の
バレエダンサー、"ルイジ・ボニーノ"が言う。彼は既に還暦を過ぎている。

…ダンサーは美しい職業です。
でもそうあるためには、自己管理や訓練など、
自分を律する時間を継続しなければなりません。

美しい職業だと、自分自身に言える様に、
かみしめて時間を使いたい。



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2011.10.30 Sun l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
先日の東京での会議、
その前に鰻屋に寄る。

うな重に、お吸い物。残念だがビールは我慢だ。

お椀の蓋を開けて、澄んだお吸い物を見る。

何て、シンプルなんだろう。
出汁、肝、葉、麩…だけの世界だ。

フレンチのコンソメスープを思う。
何だか、通じる世界がある。

世界に称賛される料理。そこに共通するのは、繊細さとシンプルさであろうか。

日本文化の特質として、繊細さを言われることは多い。
でも果たして、その事にどれだけの日本人が感じているだろう。

自分の事は分かりづらい。自分の国の文化も分かりづらい。

先日、世界体操選手権が東京で開催され、見事、内村航平選手が個人総合優勝した。
大会後の新聞に、国際体操連盟(FIG)ブルーノ・グランディ会長(イタリア、77歳)の談話が載っていた。

2006年から変更された採点方法、以前は10点満点方式だった。
現在は、
D得点(演技価値点)…実施した技の成否によって、難易度を加点する。
E得点(出来栄え点)…演技の正確さを10点満点から減点する。
の総合だ。

難易度を上げて行けば、青天井のD得点を重視するアメリカ、中国に対し、
「アクロバチックな動きよりも、体の全ての部位の統合された動きの美しさが重要」
と語ったグランディ会長は、日本の選手の演技を評価し、
日本の伝統的な体操観に敬意を表した。

とても、嬉しい話です。
2011.10.27 Thu l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
先日、TVで画家「速水御舟」についての番組をやっていた。

若い頃から図抜けた才能を発揮し、日本画の革新を模索しながら、
40歳の若さで亡くなった天才画家である。

代表作に「炎舞」がある。真っ暗な背景に燃え盛る炎の渦、その上に煙りとともに舞う数羽の蛾。
見覚えのある人も多いのではないだろうか。

番組は、いかに彼が「炎」を観察していたかに迫る。
通常では見えないものを、何千分の一のシャッタースピードでカメラ撮影すると見えてくるものがある。
驚く事に、彼はそれを、画家の眼力で見切っていたようだ。
…とことん見つめようという画家の執念。

確かに画家というのは、その題材を、見つめて、見つめて、見つめ尽くす、のだろう。
その中から個人の感性で何かを抽出し表現する。

ひるがえると、私達踊り手は何を見ている、いや見るべきなのか?
音楽はもちろんだろう。
ダンス教室の壁には、鏡が張り巡らせてある。自分の写る姿も大事だろう。

でも画家が、その全てを傾けて見つめ尽くしている様に、
私達は、自分の身体の内なる感覚に、それだけの情熱と責任を持つべきではないだろうか。
とことん見つめる画家の執念…、その事に敬意とともに、羨ましさを感じる。
そこ迄、問い詰められるものを持ちたいと思う。

画家の観察眼。
踊り手の観察眼。
2011.10.20 Thu l つれづれ l コメント (1) トラックバック (0) l top
オペラ歌手、錦織健をご存知だろうか?

まだ僕がダンスのプロに成ったばかりのころ、部屋で流しとくお気に入りは彼のCDだった。
当時、CMでブレイクした、イケメンの声楽家だ。

そんな彼の名を、久しぶりに雑誌で目にした。
有名人が自分の生家の間取りを紹介し、そこから先の人生を語ってくれるコーナーだ。

思っていたイメージと違って、なかなか楽しい人みたいだ(^-^)
彼のエピソードの中で、次の様な話しがあった…

…イタリアで教わった先生は、とにかく「力を抜いて歌え」とだけ言う指導法だったんですが、
これも後で非常に役立った。
オペラの先生というのは、だいたい自分と同じように歌わせるもので、
人によって言う事が違うのが当たり前。
自分は器用なので、先生の前では言われた通りに歌い、よく褒められました。
本番では、自分で歌いたいように歌ってましたが…

なんだか、ダンスのレッスンと同じで嬉しくなり、笑ってしまいました。

2011.10.19 Wed l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
新聞の星占い、僕の天秤座は…
才能無くても継続は力、鈍い亀も歩みを止めず成長の兆し。とあった。

継続と言えば、先日運転していて、隣を走る車に目を奪われた。

メルセデスのシルバー色した、相当年代物のセダンだ。
運転席には帽子を被った、初老の男性。
現在のデザインとは全く異なる、柔らかい曲線を描くボディは淡く輝く。
愛情をたっぷり注がれて年月を重ねたのが良くわかる。
そういう車には独特のオーラがあるのだ。

真新しい輝きとは異なる、何とも言えない優しい、
それでいて自信に溢れた光を放つ。

金属で出来た、移動の道具でさえそうなんだから、
人間の身体ならもっと素晴らしくなれるんじゃないかな。

自分の身体に愛情を持って接し、大事に、味わいながら使う。
それを日々継続して行く。
なかなか大変な事である、が、それ故に貴重な存在ともなれる。

素敵なシルバーのクラッシック・カーを眺めながらそう思った。
2011.10.18 Tue l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
「ごわさんに願いましては~♪」

小学生の頃、そろばん教室通いました。
そんなに得意では無かったけど…

あの、「ごわさんに願いましては~」と言いながら、
ソロバンを自分の方に傾け、戻して、上の段をザーッと弾くと、
もう一度新たに始められる。

何度間違えようと、この魔法の呪文でまっさらに。
また、新たにパチパチと取り組めるのだ。

ごわさんの後の一瞬の静寂。

そんな事をふと思い出しました。
現代では、電卓、携帯、パソコンで計算。
あの、ふしぎな感覚が懐かしいなあ。

ダンスの一曲の中でも、このスウィングがダメでも、次のスウィング、
またその次の、と。
上手にごわさん出来るって大事な事ですよね。

反省しながら踊ってると、ごわさんのチャンスを逃しちゃう。
悦にいってても、逃しちゃう(^-^)

人生のごわさんも同じかなあ。
いつかごわさんが来て静寂が訪れる。

それを信じて、多少騒がしくても、今を伸び伸び楽しもう。
2011.10.15 Sat l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
料理は全くやる気がしないが、唯一珈琲を淹れるのは好きだ。

豆を挽いて、お湯を沸かし、カップに落とすだけ。
単純な作業だから尚更、日によって味が変わる。

驚く程違うのだ。
気持ちの入り方でこうも違うか?

心を静め、想像する…
南米の大地に降り注ぐ太陽と、雨と、大地のエネルギーを吸収した豆、
赤道付近で立ち昇り、雲として流れ、降り注いだ雨が、
ヤカンの中で、火のエネルギーで新たな熱を帯び、
砕かれた豆に降り注ぐ、
最後に美味しい珈琲になれ、と気持ちをまとわす。

すると、甘みを帯びた、コクのある、味わい深い珈琲が、出来上がる(^O^)/
時もある。
サンキュー!

2011.10.15 Sat l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
実は今日は僕の誕生日なのだ。

人生の節目は、通常、
10、20、30、40、50、60、70、80…と考える。

20代の頃は…とか、働き盛りの40、50代とか…、親も80代で…とか、

でも、この十進法による節目の取り方は現代には合っていないと思う。
今なら、
11、22、33、44、55、66、77、88…
と、ゾロ目で節を取るべきだ。
なんてったって、喜寿だの米寿だのと、こちらの方がめでたいし(^-^)/

社会に出るのも22、23…
結婚晩婚化で三十路も少しは遅れ気味…
選手引退してホッと一息は44、45…
働き盛りはまだまだ55…
年金だって貰えなくなる66…
77からの十年間、若くて元気な人はいっぱい…

何となく当たり前と思っていた人生の節目。
ちょっとズラすだけで気分が変わって来ませんか?

66~76 が今で言う60代
77~87 が今で言う70代…

少なくともダンスをしている人は、こんな感じですよね!
2011.10.13 Thu l つれづれ l コメント (2) トラックバック (0) l top
「お~と、出ました勘違い野郎!」

夏のパーティーのDVDが出来上がって来ました。
良かれと思ってやっていた事が、こんな風に見えるんだ…
が~ん、そしてショボ~ン。自分の踊りの事である。

全く、俺って勘違い野郎だぜ。笑える。

でも、いじけてはいけない。よ~し、今度はここを良くしちゃおっと(^-^)/

次のDVDまで、しばらくのお別れだ。
でも、また会っちゃうんだろうな、この勘違い野郎に。
2011.10.13 Thu l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top
ピアノの演奏を聴く。
CDで聴く事が普通だが、レコードで聴くと違うという。

CDというデジタル処理される過程で、超音波なるものが
なにやら消えるのでは?
アナログであるレコードには、それが残っているらしい。

これはピアニストを目指した、ある人の話だ。

僕はこの話しから、小学生の頃見た、落合の打球を思い出した。
彼の打球は何だか、他の選手のそれと違って見えた。
スタンドまで飛んで行く打球なのに、何だか真綿に包まれたボールが、飛んで行くというより、
見えない手で運んでもらっている様な、不思議な感じがした。

テレビで見ると、その感じが随分薄まり、生で見た時ほどの感動は無かった。

その時から、何やらこの得も言われぬ質感なるものは、なかなか生じゃなきゃ伝わらない、
また人によっては感じないものだという事が分かった。
(一緒に見ていた友達は、それ程の反応を示さなかった。
僕からすると、何だ~! 今のは?って感じだったのに…)

世の中、様々な分野でデジタル化が進み、買い物でも何でも自宅でチョイチョイと出来る。
でも、ことボールルームダンスにいえば、これはまさしく究極のアナログであろう。

それこそ生で見なければ分からない、そして一緒に踊って見なければわからない、
そんな素敵な超音波を出したいものだ。

でも、誰にも分からない、なんてさみしい事にはならない様に…がんばろっ。
2011.10.12 Wed l つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top