前回の「しゃがむ」話の続き。
しゃがむと言う行為を、そもそも日本人は何でするのでしょう?
私が思うに、それは「探る」行為。
しゃがんで、足場を確認する行為。
足場とは地面。
実は日本の土地は、西欧のそれとは大きく異なります。
日本の地面を掘れば水が出る。
西欧の地面を掘れば石が出る。
日本は Soft Land、そこに建つのは木の家。そこに続くは土の道。
西欧は Hard Land、そこに建つのは石の家。そこに続くは石畳。
同じ陸地ではあっても、実はかなり性質が違うんです。
当然、そこに寄って立つ民族の立ち方、歩き方も異なります。
これは、適応の結果です。
日本人には、O脚が多く
西欧人には、X脚が多い のもその結果。
柔らかい Soft Land で生まれた民族舞踊が、お神楽であり、舞踏。
硬い Hard Land で生まれた民族舞踊が、バレエであり、ジャズダンス。
地面とは人が立ち、動き、活動する上で、絶対に必要な「抵抗」を生む唯一無二のものです。
言うなれば魚にとっての水。
水分の多い柔らかい土地に生きてきた日本人は、
実はその抵抗が不確かで、不安定にあると言えます。
石という、必ずそこにあり、その時そこから必要な抵抗が得られる
硬い土地に生きている民族とは、大きな違いがあります。
不確かな地面に住む民族は、まずその抵抗を探し、確認すべく、
腰を落とししゃがむという体勢を取るのです。
無意識に。
そして足場を確認してから、その足場を押して、上に上がるという行為に繋げます。
ですから、足場が確定している西欧の民族に比べ、探す分だけ動作がワンテンポ遅れます。
話は脱線しますが、現在大変憂慮されている新型コロナ。
それへの対策方法は、国によってかなり違いを感じます。
日本は欧米で取られているロックダウンという方法をまだとっていません。
つまり、タイミングや最善方法を探っているのだと思います。
そして、仮に緊急事態宣言が出ても、
日本の法律には欧米の様な罰則規定が無いそうです。
これが日本のやり方なのでしょよう。
探って、柔らかい方法を取る。大きな力には大きな抵抗が生まれます。
良い意味で、大きな抵抗を生まずに、皆んなの自主的な協力のもと
上手に成し遂げる方法があるのかもしれません。
その事を祈って。